現代のウィッチ

「魔女」という言葉を聞いたら、いったい何を想像しますか?

とがった帽子を被ったかぎ鼻のお婆さん?黒猫をつれた宅急便の女の子?わたしと同世代の人なら、おジャ魔女どれみでしょうか。

 

ところでわたし、実は魔女なんです!笑

いや本当に。1年ちょっとくらい前から、ウィッチクラフトの勉強を続けてます。

え、オカルト?とかなんかオドロオドロしそう…と思うかもしれませんが、わたし自身はまったくゴス系でもないし、ドクロも嫌いだし、ホラー映画はまったく観れないほど怖がりです。

ウィッチクラフトって、ゴス系の人たちが集まって悪魔とか呼び出してそう…と思われがちですが、実際はそんなこと全然ありません。どっちかというと、昔ながらのお婆ちゃんの知恵袋みたいな感じにわたしは捉えています(そういえば最初にウィッチに興味を持ったのって、梨木香歩さんの『西の魔女が死んだ』を読んだときだったような…!)

 

ウィッチクラフトの正確な起源というのははっきりわかっていないようなんですが、その歴史はキリスト教の誕生前までさかのぼるという説もあります。自然を信仰し、ウィッチクラフトを実践するのが、ウィッチと呼ばれる人たち(日本語では「魔女」と訳されてしまってますが、男性もいます)。

ところがその昔、悪魔信仰と混同されてしまったせいで、彼らは迫害されることになってしまいます。「魔女狩り」とか「火あぶり」とか聞いたことありますよね。それによって数も減り、残っていたウィッチたちは人里離れたところに引っ込んでしまい、ウィッチ文化はすっかり影を潜めてしまいました。

けれど最近、また改めてウィッチ文化に興味を持ち、ウィッチになる人が世界中で増えてるみたいです(かつての迫害のイメージを嫌って、「ウィッカン」と自称する人もいます)。もちろんちょっと中二病っぽい人もいるとは思いますが 笑、全身黒ずくめとかじゃない、普通の人もたくさんいます。むしろ黒は悪魔的イメージを助長するので、最近のウィッチの間ではあんまり推奨されないという話も…。

 

ウィッチの多くは、「カヴン」または「サークル」と呼ばれるグループを作ってお互い教えあったり、助け合ったりするんですが、ウィッチのあまりいない地域に住んでいる人(わたしのように!)や1人で活動したい人ももちろんいます。そんな人向けなのがこちらの本。

『バックランドのウィッチクラフト完全ガイド』

イギリス人のウィッチ、レイモンド・バックランド氏による、ウィッチになりたい人のための教科書。1986年の初版以来、「ビッグ・ブルー」と呼ばれたくさんのビギナーウィッチに親しまれているそうです。ウィッチの迫害の歴史から実践内容まで、基本を抑えているので、これをしっかり読めばとりあえず一人前のウィッチになれる、という一冊。各章ごとに練習問題もあります。笑

それぞれのカヴンによってやり方やルールはかなり違うらしいんですが、この本はそのへんもかなりニュートラルかつオープンなマインドで説明してくれてると思います。「最終的には自分がピンとくる方法を模索しましょう」というスタンス。ちなみに原書も持っているんですが、翻訳もすごくちゃんとしてます!

 

別に本格的にウィッチにならなくても、ウィッチクラフトには誰でも日常に取り入れられる、ちょっと不思議で楽しい生活の知恵みたいものもたくさんあります。そういうのも、このブログで時どき紹介していきたいと思います!

それでは、良い夢の見れる夜でありますように!